海外から見ると甘すぎる!?日本人の紫外線対策

スキンケア・美容法 ライター:

 (前のページ)知っておけば損をしない紫外線の基本③~紫外線から肌を守ろう~

 

日本でも皮膚ガンを発症する人が急増しているってホント?

「知っておけば損をしない紫外線の基本①・②・③」で、紫外線の危険性や知識・防止対策についてご紹介をさせていただきましたが、ご理解いただけましたでしょうか。紫外線って本当に危険なんだと、しっかり認識していただけたら幸いです。

 

紫外線は肌の老化を早める原因になるのですが、それだけではなく「皮膚ガン」の原因になる事も知られています。日本人でも紫外線が皮膚ガンの原因になる事をご存知の方も多いはずですが、ほとんどの方が他人事で重要視している人は少ないのが現状です。ところが日本で皮膚ガンの発症する人の数は10年間で数倍に急増していて、欧米並みの対策が早急に必要とされています。

 

「知っておけば損をしない紫外線の基本③」では、「日焼け止め」での紫外線対策をご紹介させていただきましたが、実はこれだけでは不十分だと言えます。皮膚ガン世界の紫外線対策の傾向」をご紹介していきたいと思います。

 

 

 

皮膚ガンって?

人の肌は、大きく分けて「表皮」・「真皮」・「皮下組織」という層構造になっています。ほとんどの皮膚ガンは、一番上にある表皮で起こります。

 

日本人が発症する皮膚ガンのほとんどは、表皮の一番下にある基底層で発生する「基底細胞ガン」です。悪性度が高く死亡率も高くなる「悪性腫瘍(マレノーマ)」を発症する可能性もあります。

 

日本での皮膚ガンを発症する人は年間約15000人で、死亡人数は約1500人です。

皮膚ガンで死亡する割合は1/5程度です。

 

 

 

世界から見ると認識が低すぎる「日本の紫外線対策」

アメリカでは5人に1人、オーストラリアでは3人に1人が、有害紫外線の影響で皮膚ガンになります。しかもその人数は増える一方という悲しい報告もされています。そのため国連WHOでは紫外線についての警告を2002年に発表しています。

  

~WHOの紫外線に対する警告~

 

1 10時~4時は直接日光を浴びない

2 毎日報道される紫外線指数をチェックする

3 できるだけ日陰に入る

4 外出時には、帽子・長袖・サングラスを使う

5 日焼けマシン禁止

 

実際に10歳以下の子供さんでが普段から「日焼け止めを塗らない場合」、「塗っていた場合」で比較をすると、成人してから皮膚ガンにかかる確率が50%アップすると言われています。

 

「Xメン」「アイアンマン」などで人気の高い「ヒュー・ジャックマン」も、4度の皮膚がん摘出を克服しています。彼の幼少の頃は、「日焼けをしている方が健康的で元気な子供」と言われた時代です。30代~50代の方なら、そのように言われて育った記憶のある方もいらっしゃるかもしれません。ヒュー・ジャックマンは自分が皮膚ガンになった経験から、「ピュア・サン・ディフェンス」という子供用の日焼け止めブランドを発表しています。全て安全な米国産の成分にこだわって作られているシリーズだそうです。

 

強い日差しが降り注ぐイメージのわかない北欧でも、日焼け止めや日傘、テント型パラソルなどの需要が高まっています。オゾンホールが確認されているオーストラッリアでは、政府広告で紫外線対策の注意勧告を行っています。日本の政府広告と言えば「AC」ですよね。

 

オーストラリアではそのような広告で、日々「日焼け止めを塗りましょう」「日中の外出は控えましょう。」とCMを流しているのです。オーストラリアでも学校でプールの授業は行われますが、プールの上にはテントが張り巡らされていて、子供が泳いでも直射日光を浴びる事はありません。

 

またアメリカでは、小学校で紫外線教育を行っています。親世代は紫外線の危険性があまり知られていない時期に成長しているため、子供から親へ教育を浸透させる、「サン・ワイズ・スクール・プログラム」を推進しています。

 

・slip(スリップ)長袖を着る

・slop(スロップ)日焼け止めを塗る

・slap(スラップ)帽子を被る

・wrap(ラップ)サングラスをかける

 

・バーンタイム10ミニッツ!

 直射日光を浴びるのは10分以内

 

・ノーハット、ノープレイ!  

 帽子を被ぶらないと外で遊ぶのは禁止

 直射日光の強い日に、子供を外に出さない

 

このような内容で、子供の頃から紫外線の危険性に対して教育をするのです。日本でもこれくらいの政府広告や教育をしてもらえたら、もう少し危機感を感じる事ができるかもしれませんね。

 

 

日焼け止め以外で紫外線対策をするなら

外出時、帽子・サングラス・日傘・手袋・スカーフなど、日焼け止めと一緒に使えばサンバリアは強化できます。帽子はつばの広いものが効果が高いです。日傘は紫外線の特徴を活用して、UVカット効果素材の白いものがおすすめです。

 

柄の部分をできるだけ短く持って、傘と顔の部分の間に隙間ができないようにしましょう。腕は黒のアームカバー、服もできたら黒のものを身に付ける方が焼けにくくなります。素材はポリエステルが、一番紫外線カット効果高いと言われています。夏場によく愛用される綿素材のTシャツは、紫外線カット効果は乏しいのでご注意ください。

 

あとサングラスについてなのですが、色味は薄めの色味のUVカット効果のあるものを選びましょう。黒いサングラスを付けると目の瞳孔が広がります。

 

実は目を通して脳で紫外線の量を感知する力が人にはあり、サングラスの黒色で瞳孔が広がると、肌を守るためにメラニン色素を増産するように脳が指令を出します。日焼けは肌からだけではなく、脳からも日焼けに対して反応するという事を覚えておいてください。

 

 

 

編集後記

 

難しい内容でしたが、最後まで読んでくださってありがとうございます。

紫外線対策というのはこれからの季節とても大切な事で、もし小さな子供さんがいらっしゃるなら十分注意をしてあげてください。紫外線に対する基本知識や雑学的な事をご紹介してきましたが、これからの季節に昨年と違う対策ができる力になれていたら幸いです。

これからもタメになる紫外線情報があれば随時ご紹介していきますので、役立てていただければと思います。

 

 

(最初のページ)知っておけば損をしない!紫外線の基本①~UVAとUVBの違いを知ってる?~

この記事を書いた人

辻本 愛美

辻本 愛美

大手化粧品会社でビューティコンサルタントを経験。結婚退職後に友人のリクエストでエステを開始。わかりやすい美容情報をお届けします。

あなたが綺麗になるためのサロン探し

関連する記事

人気の記事