今年の冬、乾燥知らずの肌に整えるためのキーポイントは?
透明感があるモッチリした素肌を維持するために、「表皮」に注目しましょう。
潤いがあり透明感のあるモッチリとした若々しい素肌を維持したい。女性なら誰しもこんな肌を、いつまでも維持する事に憧れます。理想の肌を維持するには「保湿」が重要ですが、保湿って深く考えた事はありますか?
そもそも「保湿」とは、「肌細胞の中やその隙間に湿気を保っておく事」です。
肌の保湿の仕組みは肌表面の「表皮」の状態が重要で、表皮は4つの層に別れています。
・角質層…一番表面にある指で触れられる部分で、保湿に一番重要な部分です。厚さは0.02~0.03㎜で、角質細胞がブロック状に重なり、「セラミド」を主成分とする細胞間脂質が、細胞をセメントのように繋いでいます。
このセラミドが角質細胞を接着して、肌に水分を維持して「バリア機能」が働きます。
・顆粒層(かりゅうそう)
・有棘層(ゆうきょくそう)
・基底層 メラニン細胞を含む層です。
表皮の細胞はここで製造され、新陳代謝が正常だと28日周期で角質層まで押し上げられて、垢となって剥がれ落ちます。
※ 顆粒層・有棘層は、新陳代謝をする上での通り道で、重要でないので説明を割愛します。違いは、顆粒層には核がなく細胞を繋ぐ棘(トゲ)がありません。有棘層には核があり、細胞を繋ぐ棘があります。
今年の冬、保湿のキーポイントは、角質層内部にある「セラミド」です。
角質層は肌の潤いを保つ水分を、15~20%含んでいます。水分の保持には「細胞間脂質」が大切な役割をしていますが、その中の「セラミド」が、肌を保湿する重要なポイントです。
セラミドには、肌細胞や体内の水分蒸散を防ぐ働きがあります。肌の潤いを保つには、セラミドをいかに維持して水分を保つかがポイントです。
肌表面では、肌が乾燥しないように汗と皮脂が混じって出来る「皮脂膜」でのバリア機能は大切ですが、肌内部の保水に皮脂はあまり関係がありません。セラミドが減少すると水分が角質層で保持されずに蒸発してしまうので、肌の乾燥に繋がります。
【photo by www.wakasanohimitsu.jp】
秋口から肌荒れに悩む女性が急増!セラミドの維持に努めましょう。
気温が低下して空気が乾燥する秋口から冬場にかけての季節、肌荒れで悩む女性が急増します。
外気の温度や湿度の変化で汗や皮脂の分泌量が低下し、血流も内向的になるため栄養が肌に行き届かず、肌が乾燥しやすくなると考えられています。ここで忘れてはいけないのが、「角質層にしっかりとセラミドが維持されていて、バリア機能が健全である」事です。バリア機能が健全であれば、自ずと肌の潤い成分は蒸発しないのです。
そして加齢が原因で、肌が乾燥しやすくなると言われます。加齢が原因で体内の水分量が減り、皮脂分泌が少なくなるので肌表面を守る「皮脂膜」ができにくくなると言われます。実は体内で作られる水分量は変わらないのですが、加齢と共に大切なセラミドが減少します。これが原因で、肌が乾燥しやすくなるというのが真実という事を、きちんと覚えておいてくださいね。
セラミドを補う「保湿美容液」。角質層に浸透して、肌荒れしない肌を維持します。
肌に潤いを保つには、セラミドをたっぷり含んだ化粧品を使う事が大切です。効率よくセラミドを補うためには、「保湿美容液」に注目しましょう。
保湿美容液は、化粧水・乳液などで補いきれない、水分・油分を補う優秀な働きを持っています。角質層への浸透性も優れていて、さっぱりした使用感のものが多く、保湿効果にとても優れています。洗顔の後に、以下の順番で使用すると効率よく肌に浸透します。
① 化粧水…肌を整え水分を補い、美容液や乳液が肌の奥底まで届く通り道を作ります。
② 保湿美容液 …濃厚な水分・油分が補えます。「保湿」に有効な美容成分がたっぷり配合されています。
③ 乳液…肌に水分・油分を補い、潤いを逃さないようにするバリア効果もあります。
※ メーカーによっては保湿美容液・乳液の使用順が逆になる事があります。
保湿を行う代表的な保湿成分としては、
・ヒアルロン酸
・セラミド
・コラーゲン
・エラスチン
・アミノ酸
・グリセリン
・セラミド
・リピジュア
などが有名です。
最近では
・EGF(エピダーマル グロース ファクター・上皮成長因子)
・FGF(ファイブロブラスト グロース ファクター・線維芽細胞増殖因子)
という成分も注目されています。
乾燥が気になるという方は、化粧品を購入する際に上記成分が配合されているものを選び、乾燥しやすくなるこれからの季節に備えましょう。洗顔をしたらできるだけ早い時間に保湿を心がけ、肌状態によっては乳液の後にクリームの使用もおすすめです。