ヒルドイドに「美容効果」はない?ニキビとの関係
お医者さんで処方されて初めて手に入る「ヒルドイド」。クリームタイプや乳液タイプがあり、さすがお医者さんで処方されるだけあって保湿力には定評があります。
アトピーや、ひどい乾燥、敏感肌で悩んでいる、小さいお子様から大人まで安心して使える保湿剤として多くの人を支えてきたのですが、最近、そのヒルドイドを使う人に変化が起き、深刻な状態になっているんだそうです。
ある口コミが広まり爆発的に注目度アップ
何が始まりかは分かりませんが、「ヒルドイドには美容効果がある」「数万円するクリームより断然効果がある」などという口コミがSNSで広まり、欲しがる女性が急増!
皮膚科に行って、自ら「ヒルドイドを処方して下さい」「何本か出して下さい」という人が現れるようになり、現場の医師も困惑、という状態なんだそうです。
「ヒルドイド神話」ウソ?ほんと?
ヒルドイドには、
・高級な美容クリームより効果がある
・お肌が若返る
・ニキビやシミを改善できる
と言ういわゆる「ヒルドイド神話」が流れていますが、本当でしょうか?
お肌に、より水分を保持している方が、乾燥によるシワやくすみは抑えられる、というのは常識。ひどい乾燥などで悩んでいる人のために処方されるくらいですから、保湿力は高いと言えます。でも高い保湿力は、ヒルドイドに限ったことではありません。
日本テレビ「スッキリ」に出演された皮膚科医の吉木伸子先生によると、「ヒルドイドに美容効果はない」とのこと。
むしろ、必要と診断されていない人がむやみに使用するとニキビを誘発させる可能性もあるんだそうです!
口コミ「究極のアンチエイジング」の真相
巷には、「ヒルドイドは究極のアンチエイジング」というような、噂も。
というわけで、お肌の老化防止、アンチエイジングに効果的な成分と、実際ヒルドイドに配合されている成分を比較してみましょう。
アンチエイジングに有効な成分
・コラーゲン
お肌の弾力性、ハリを保つ肌の土台
・ヒアルロン酸
肌の土台に水分を与えて保つ
・レチノール(ビタミンA)
お肌の錆びの原因「活性酸素」を除去
・エラスチン
お肌の土台であるコラーゲン同士を支える
・アミノ酸
コラーゲンを作る役割を持ったものがある
などなど。
ヒルドイドの主成分
・ヘパリン類似物質
まずヘパリンとは、医療現場で使われるお薬です。血の塊を溶かし、血液をサラサラにする力を持っています。
ヒルドイドの主成分「ヘパリン類似物質」は、ヘパリンに似た働きを持ったもので、保湿、血行促進、抗炎症の働きを持っています。
副作用を起こす危険性が少ないことから、安心して使える優秀なお薬なんです。
どうでしょう?アンチエイジングに特化していると言えますか?「究極のアンチエイジング」は、デマってことにならないでしょうか?
ヒルドイドはあくまでお医者さんが処方するお薬
処方してもらう薬を指定する、家族が処方されたものを他の人が使う、大量に使うからと多めに処方してくれと頼む、これはやらないでほしいと吉木伸子先生が苦言を呈しているのには理由があり、このままではヒルドイドは、保険適用外の薬になる可能性があるのだそう。
そうなると、本当に必要な人はどうなってしまうんでしょうか?自分が本当に必要になった時、自分の家族が思い乾燥肌やアトピーに悩まされたら、本当に困ってしまいますよね。
ヘパリン類似物質が配合された保湿剤は、ヒルドイドだけじゃありません。インターネットで購入できるものもあるので、探してみてください☆
クリームや化粧水などでスキンケアして保湿をすれば、乾燥による小じわ、乾燥によるくすみが和らぐのは当たり前ですが、それはヒルドイドではなくてもいいのでは?
もちろん、お医者さんに処方された人は、用法、用量を守って正しく使いましょうね♪