落書きが脳を活性化!落書きでアイディアをまとめよう
学生時代、授業中につい教科書に落書きをしてしまったなんて経験はありませんか。
今になって、ちゃんと話を聞いていないダメ学生だったな…と反省しますね。
しかし最近の研究では、落書きが脳を活性化させてアイディアをまとめる役割を果たしていることがわかってきました。
仕事ミーティング中の落書きも、悪くないかもしれません。
ノートや本の空白に絵を描くことで集中力がキープされる
落書きが集中力を高めるという説を提唱しているのは、アメリカのサニー・ブラウン博士。
彼女の研究によれば、落書きをすることによって集中力が高いままキープされ、しかも情報を保持しやすくなるので想像力と記憶力がアップするそうです。
この場合の落書きは、文字ではなくて人の顔や風景、イラストを描くことを指します。
テキストや書類の空白部分に落書きすることによって、思考がどんどん広がって進み、
独創的な問題解決にいたる道筋を見つけるきっかけになるというのです。
たかが落書きにそれほどの効果があるの…?
ちょっと怪しいと思うかもしれませんが、サニー・ブラウンさんは落書き理論の第一人者。
「ビジネス界で最もクリエイティブな100人」に選ばれた、正真正銘のビジネスウーマンでもあるのです。
落書きで、図形認識・情報処理の右脳をバランスよく鍛える
この場合、文字ではなく絵を描く落書きである点が、非常に大きなポイントです。
落書きとかんたんに言いますが、絵を描くことは右脳を刺激することで生まれるビジュアル言語のひとつです。
右脳は図形や映像の認識や空間認識、イメージの記憶を担当する部分で、直感的なひらめきや全体を広く見るような全体的な情報処理などもおこないます。
一般的な勉強では、主に左脳をよく使います。
ですから勉強するときに右脳を意識して使うようにすると、左右の脳の作業量バランスが取れて、より深く物事を理解できるんです。
ちなみに、右脳と左脳はべつべつには働きません。
左右の脳は常に連携しているので、右脳を鍛えると、相乗効果で脳が活性化するそうです。
プリマス大学の実験でも、落書き効果が証明されている
サニー・ブラウンさんと同じような研究は、2009年にイギリスのプリマス大学でもおこなわれています。
認知心理学のアンドラーデ教授の研究では、40人の参加者に人と場所の名前を聞いてもらい、後から紙に思い出して書き出す実験をしました。
参加者の半数には落書きをしながら聞き、残りの半数は何もしないまま聞いていました。
その結果、落書きチームは落書きなしチームより多くの名前を思い出すことができたのです。
話を聞きながら落書きすることは、大事なことを聞き漏らしているように見えますが、実はじっと聞いているよりも脳の中にしっかりと必要な情報が入ってくるのです。
イラストを描く・気楽に描くことが落書き効果を高める
会議に落書きをとりいれたのは、アップルの創業者スティーブ・ジョブズだといいます。
彼は会議中にホワイトボードに絵を書き込み、図を多用してビジュアル的に新商品のアイディアを伝えていました。
おなじように落書きを使いこなしていたのは、マイクロソフトのビル・ゲイツや、理論物理学者のアインシュタイン、発明家の二コラ・テスラなど。
これほど多くのひとが落書きすることで集中力を高め、新しい発想を得ていたと聞けば、ちょっとやってみたくなりますね。
効果的な落書きのコツは、文字ではなくイラストを描くこと・気楽な気持ちで描くこと。
難しいことではないので、さっそく次の会議から試してみましょう。
気楽に落書き、これで新アイディアを思いつくかも!
落書きだなんて簡単なことで集中力が上がるなんて、ちょっとびっくりです。
もっとも落書きに集中しすぎて話の内容がまったく記憶に残らないようでは、会議中に困ります。
あくまでも会議に意識を向けつつ、気らく~な感じで落書きをしてみましょう。新しい開発アイディアを思いつくかもしれませんよ!