こんなことで部屋干しのいやな臭いが撃退できるの?スッキリ部屋干しのコツ
お洗濯は毎日かかさずに必要なもの。
外に干してすっきり乾く時期はいいのですが、梅雨どきや冬はどうしても部屋干しになりがちです。
そしてスッキリ乾かない日が続くと、なんとなく洗濯物からいやなニオイがしてきます。
最近は、このニオイの原因菌が特定されたため、効果的な対策がとれるようになりました。
これでもう、部屋干しのニオイとサヨナラです!
いやなニオイの原因はモラクセラ菌
花王株式会社が2011年の日本農芸化学会(2011年3月)で発表した内容によると、生乾きの洗濯物からするイヤなニオイは、特定の微生物の増殖が原因です。
その微生物とは、モラクセラ菌というもの。
これが洗濯後も衣類に残って増殖し、イヤなニオイを作り出していたのです。
つまり、いくらお洗濯で衣類をきれいに洗ったとしても、汚れと一緒にモラクセラ菌を取り除かなければ、いつまでたっても、室内干しのイヤなニオイはなくならないのです。
では、いったいどうしたらモラクセラ菌を除去することができるのでしょうか。
意外と簡単な方法で、部屋干しのニオイが消えることもわかってきました!
コインランドリーでの乾燥で、モラクセラ菌を高温除菌
モラクセラ菌を消すために効果がある方法は、大きくわけて二つあります。
一つは高い温度のお湯を使って洗濯をすること。
もう一つは酸素系の漂白剤を使うことです。
まずお湯を使って洗う方法ですが、ここではお湯の温度が大事なポイント。
モラクセラ菌は60℃以上の温度で増殖しなくなることがわかっていますので、洗濯の水を60度以上のお湯に変えれば、除菌ができてニオイを断ち切ることができます。
とはいえ、洗濯機に60度以上のお湯を入れて洗濯をすることはむずかしい。
ですから、洗濯後に乾燥機を使用することでモラクセラ菌を撃退しましょう。
家庭用乾燥機ではなかなか庫内の温度が60度にまで上がりませんが、コインランドリーの乾燥機ならOK。
ほとんどのコインランドリーは、80~120度の高温で衣類を乾燥させていますから、ニオイのもとになるモラクセラ菌が除菌できるんです。
洗濯は自宅ですませるとしても、乾燥は定期的にコインランドリーを使うのがおすすめです。
酸素系漂白剤で除菌
もう一つ効果的なのが、酸素系漂白剤の使用です。
酸素系漂白剤は、キッチン用にも使われるごく一般的な漂白剤です(ほかに塩素系漂白剤があります)。
酸素系漂白剤を使えば、40度くらいの低い温度のお湯でも十分にモラクセラ菌を撃退することができます。
やり方は、40度のお湯をバケツに入れて酸素系漂白剤を加え、そこに洗濯ものをつけるだけ。
つけおき時間は、15~20分ほどで十分です。つけおき後はふつうに洗濯します。
とっても簡単な除菌方法ですが、ネックになるのは洗濯物の量。バケツの中に入るだけの洗濯物しか除菌できないのです。
そこで、家族分の洗濯物ぜんぶを除菌したい場合は、洗濯しながら除菌する方法をとりましょう。
いつも通りに洗濯機に洗剤を入れてから酸素系漂白剤を入れ、さらに40度のお湯を入れます。これで洗濯をすれば、全部の洗濯物からモラクセラ菌を除菌できます。
ただし酸素系漂白剤を使う場合、注意点は2つあります。
ひとつは漂白剤に混ぜるお湯は50度以上にしないこと。生地を傷める恐れがあります。
もう一つは、酸素系漂白剤と塩素系漂白剤を絶対に混ぜないこと。猛毒の塩素ガスが発生する可能性があり、非常に危険です。
この2点を守れば、自宅の洗濯機でも部屋干しのニオイなしで洗濯ができます!
月に1回のモラクセラ菌退治で快適生活♪
コインランドリー乾燥も、酸素系漂白剤もやりにくい…という場合は、アイロンでも代用ができますよ。
洗濯物がまだ湿った状態の時に、150度(アイロン温度・中以上)以上でアイロンをかけましょう。
洗濯物から蒸気が出て乾いた状態になるまで、しっかりアイロンをあてるのがコツです。
今回ご紹介したつけおき式・洗濯機式・アイロン式は、どれも月に1回程度やればモラクセラ菌の増殖を防ぐことができます。
習慣にすると、部屋干しのニオイが気にならず、冬も快適に室内干しができます。