ペットロスから立ち直るために
家族であり、心の支えでもある愛するペット。それを失ってしまった時、深い悲しみから「ペットロス」と呼ばれる状態になり、それが何年も続いてしまう人がいます。立ち直るためにするべきこととは何なのでしょうか?
ペットロスは誰にでも起こる
何年も一緒に過ごしてきたペットを失った時に感じるのは、悲しみだけではありません。たくさんの感謝の気持ちと同時に、もっとこうしてやれば良かったという後悔を感じたり、自分が許せず怒りに満ちたり、もう会えないのかという儚さを感じたりします。感情はひとつではありません。大切な存在を失ってしまったわけですから、ただ「悲しい」で済むわけではありません。ペットロスというのは、当たり前に起こる症状です。
それでも、何年もそうやって過ごしていくわけにはいきません。すぐに立ち直ることは出来なかったとしても、時間をかけて自分の心をケアしていかないといけません。
ペットロスの症状
・不安的になり突然泣いてしまう
・無気力になり、何もしたくない
・食欲不振、または過食
・不安で集中できない
・パニックに陥る
・ペットの幻覚をみる
こういった精神的なものの他にも、めまい、難聴、発熱、じんましんなど、身体的な不調が現れる場合もあります。これらの症状は、一旦落ち着いた後に突然ぶり返して、また少しずつ落ち着き、何度も繰り返しながら時間と共に軽くなってくるものです。けれど症状が長く続き「鬱」の状態にまで進むと危険と言えると思います。
気持ちの回復プロセス
一概には言えませんが、「エリザベス・キューブラー=ロス」が提唱した「キューブラー=ロスモデル」を紹介してみたいと思います。
拒否 →怒り →交渉 →抑うつ →受容
死を受け入れられず、理由をつけて現実を見ることを拒否します。(拒否)その後、自分であったり他人に対しての怒りが沸いてきます。自分の管理不足や、獣医師へ対しての場合もあります。(怒り)そしていつしか、人ではなく神頼みのように、何者かに縋るようになります。(交渉)願いが聞き届けられす、全てに無気力な状態になります。(抑うつ)こうした悲しみのプロセスを経て、ようやく悲しみを受け入れることができる(受容)へと気持ちが変化していくと、言われています。
もしも悲しみの中にいるのなら、これらは全て、心が解決に向かうためのプロセスの段階にあるのだと思えば、気持ちが少しは楽になるのではないでしょうか?
立ち直るためにやりたいこと
・思いっきり泣いてみる
・好きな映画をみたり、本を読んで過ごしてみる
・美味しいものを食べに出かける
・眠れなくても横になって休む
・軽い運動をする
・ペットのアルバムを作ったり、整理する
上記のようなものとは違いますが、葬いをするのは気持ちに整理をつけるために大切なことです。
庭に埋めてもいいですし、ペット専門で埋葬をしてくれるお寺などもあります。探してみるとペット霊園も全国各地にあります。人と同じように弔うことで、現実を受け入れ悲しみを和らげ、思い出にすることが出来るようになるかもしれません。弔った後は、お参りにいくことも良い行動だと思います。
ペットロスの専門機関に相談する
大抵の場合、時間をかけて気持ちの整理をつけていくことが出来るようになります。しかし中には気持ちが拗れてしまって、自分では出口が見つけられない時があります。そんな時はペットロスの専門機関に相談してみるのも良いかもしれません。同じような悲しみを抱えた人と話すことで、何か変わるかもしれません。