知っておけば損をしない紫外線の基本③~紫外線から肌を守ろう~

スキンケア・美容法 ライター:

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知っておけば損をしない紫外線の基本の①と②でご紹介をしました、紫外線の性質はわかりましたか?

 

細かく理解をしておく事で、「紫外線対策しなきゃ!」「日焼け止め塗らなきゃ!」と思っていただけると幸いです。日焼け止めはいろんな数値やタイプが販売されていますから、どれを選べばいいのか悩んでしまうというのが本音でしょう?そこで今回は紫外線から肌を守るための日焼け止めの数値についてと、防御方法をご紹介していきたいと思います。

 

日焼け止めの「SPF」と「PA」について

 

 

□SPF

SPFは「Sun Protection Factor(サンプロテクションファクター)」の略です。SPFはUVBの防止効果を表しています。2~50の整数値で表され、それより上の効果の場合は50+で示されます。日やけ止めには「SPF15」「SPF30」「SPF50+」というような数値が記載されます。もちろん数値の大きい方が、UVBの防止効果は高くなります。

 

SPFは「紫外線を浴びた時に皮膚が赤くなるまでの時間を何倍長く出来るか」を表したものです。

 

・SPFの数値単位は、20~25分を1単位とします。これはたいていの日本人が何もつけずに紫外線を肌に浴びた時、肌が赤くなる時間の目安です。

・SPF1は日焼け止めを何も付けない状態よりも、「20~25分遅らせる」という意味です。

・SPF10の場合、20分×SPF10200分になり、同じ状態になるまでに3時間~4時間かかるという事です。

 

 

□PA

PAは「Protection grade of UVA(プロテクショングレードオブユーブイエー)」の略です。

PAはUVAの防止効果を表しています。

・PA+     効果がある

・PA++     かなり効果がある

・PA+++    非常に効果がある

・PA++++    極めて高い

+が多いほどUVAの防止効果が高くなります。

 

・PA++++(フォープラス)

UVAによって、シミやシワなど肌の老化を早める「光老化」や、「皮膚ガン」を引き起こす原因になる事が知られるようになりました。そのせいで一年中UVAを防御する必要性が高くなり、日本化粧品工業連合会がUVA防止効果測定基準を2013年1月から改定しています。

 

 

 

生活シーンに合わせて日焼け止めを選ぶ

 

 

日焼け止めはたくさんの種類があり、生活シーンに合わせて使う必要があります。ご自身の生活シーンや、活動する時間帯や場所によって適切なSPF、PAは変わります。防御する効果が高いからといつでもSPF50++++を使えばいいと思うのは間違いです。

 

目的や使い心地、紫外線に対する肌の敏感度なども考慮したうえで、日やけ止め化粧品を選ぶことが大切です。

 

・SPF10・PA+      

日常生活(在宅・散歩・買い物程度)

 

・SPF10~30・PA++   

軽いスポーツ・レジャー

 

・SPF30~50・PA+++  

リゾート地でのマリンスポーツ・春スキーなど強い紫外線を意識しないといけない時

 

・SPF50・PA++++   

海外・長時間太陽の下でのレジャーや仕事をする時

 

思ったよりも小さな数値で大丈夫なのに驚きましたか?

実は皮膚病学者が一番勧める数値はSPF18++で、あまり高すぎる数値は必要ないとしています。実は紫外線吸収剤というのは肌に負担をかけやすく、肌荒れや肌のゴワつきというようなトラブルを起こすリスクが高くなります。紫外線散乱剤は比較的肌に優しいとされていますが、白色の無機粉末を使うため、真っ白になるものが多いのです。できれば日焼け止めを購入する前に使用感を実感して、好みにあうものを選びましょしょう。

 

SPF値の最高値は50ですが、これは時間にすると1,250分(20時間50分)で、1日の日照時間を超えます。

SPF30を超えると紫外線カット効果はほとんど変わらないとされています。

 

 

 

 

日焼け止めの使用量や使い方

 

「日焼け止めを使っているのに結局焼けた。」

 

と不満を感じる方は、適正使用量を使えていますか?数字通りの紫外線防御効果を発揮させるためには、「1平方センチメートル当たり2g」が適正使用量で、この通りに塗ると実はベタベタになります。また薄く塗れば塗るほど、その効果は半減してしまいます。

 

また朝一番に塗った日焼け止めは、皮脂や汗と混じって成分が劣化をしてしまいます。2~3時間程度に1度塗り直しする事が望ましいというのを覚えておきましょう。

 

肌は凸凹している部分が多いので、まんべんなく伸ばす事が大切です。高い部分のおでこ・鼻筋・頬など、重ね塗りするのがおすすめです。

 

ウォータープルーフタイプは崩れにくくていいのですが、落としにくいというデメリットもあります。理想としてはクレンジングで落とした後に、石鹸やボディクレンジングでもう一度洗います。紫外線が肌に当たると肌荒れを起こしやすくなるので、アフターケアで保湿を心がけましょう。

 

 

 

いかがでしたか?

 

3回にわけて、紫外線の基本知識をご紹介してきました。紫外線が強烈になる前にしっかりとこの情報を記憶していただいて、いつまでも若々しくいるために紫外線対策をしていただけたらと思います。知識はあれども紫外線対策を実行しないと、紫外線の悪影響から肌は守れません。

意識を高めてこれからの季節に紫外線対策をしていきましょう!

 

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この記事を書いた人

辻本 愛美

辻本 愛美

大手化粧品会社でビューティコンサルタントを経験。結婚退職後に友人のリクエストでエステを開始。わかりやすい美容情報をお届けします。

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