知っておけば損をしない紫外線の基本②~紫外線量の変化~
(前のページ)知っておけば損をしない!紫外線の基本①~UVAとUVBの違いを知ってる?~
「知っておけば損をしない紫外線のお話①」でご紹介しました「UVA」と「UVB」の違い、ご理解いただけましたか?今回は紫外線の量はどのように変化していくのかをご紹介していきます。
季節で変化する紫外線
紫外線は夏場に強く降り注ぎ、冬場はその量が減少します。
量が変化する理由は「大気層を通過する距離が変化する」からです。
屋外にいる時に、自分の影を見てみましょう。夏場は影が小さくて色味は黒く、冬場は影が長くて色味が薄いでしょう?日本では夏場は大気層を通過する距離が短く、強い紫外線が直角に頭上に降り注ぎます。逆に冬場は日本から太陽が遠ざかるので大気層を通過する距離が長くなり、紫外線の量が少なくなります。
真夏のUVA:真冬のUVA=2:1
真夏のUVB:真冬のUVB=5:1
UVAの量は一年中あまり変動はありませんが、UVBの量の変化はすごいですよね。春先には「花見焼け」と呼ばれる日焼けがありますが、UVBは「春分の日」を目安に真夏モードで日焼け止めをしないといけないのです。
紫外線が一番強い日・弱い日
梅雨明けの日差しが痛いと感じるようになってから日焼け止めを使おうと思っている人が少なくありません。
ところがそれでは遅すぎるという事をご存知でしょうか。
◆ 紫外線が一番強い日 6/21(夏至)
◆ 紫外線が一番弱い日 12/31(冬至)
一番強い6/21を中心として考えると1日当たりの照射量の強さは以下のようになります。
5月=7月
4月=8月
3月=9月
「紫外線の1ヶ月ごとの累積量」から考えると、7月と8月が一番累積量が高くなるのですが、これは快晴の日が多いからです。6月は梅雨ですから、月のうちの半分位は雨ですよね?雨降りだと紫外線の照射量は約1/2になります。
「梅雨の晴れ間が怖い」というのはこのせいです。晴れた日に山積みの洗濯物をどうにかしようと頑張ると、おうちに居るのにとんでもない「洗濯焼け」をしてしまいます。
紫外線の強い時間帯
当然ですが、「正午・12時」が一番強い時間帯です。その前後2時間はとても注意しないといけない時間帯で、「10:00~14:00」には外出を控える方が無難です。
紫外線の強い季節には、「8:00~16:00」でも厳重注意が必要です。
天候で変わる紫外線の量
子供さんの学校行事、特に運動会などで、「お天気が曇りであまり日焼けせずによかった。」というような事を思った記憶がある人は多いと思います。
まさにお天気の違いで紫外線の照射量は異なります。
◆ 快晴の日を100%とした場合
晴れ 98~90%
薄曇り 80%
曇り 60%
雨 50~30%
このように紫外線量が変化をします。曇りだから、雨だからといって手抜きをすると、「うっかり日焼け」をしてしまいますからご用心を。
場所によって変わる紫外線の量
紫外線の量は、同じ日本の中でも地域によって異なりますし、北に行けば紫外線量は少なくなります。同じ日付でも赤道に近付けば近付く程強くなるので、意識をしないといけません。また、場所によっても紫外線の反射率が大きく異なります。
~紫外線反射率~
紫外線は直接受ける紫外線と、地面から反射をする紫外線と、二つの紫外線を注意しないといけません。
・雪の上 80~90%
・砂浜 10~25%
・水面 10~20%
・土壌・芝生・ゴルフ場 10%
・コンクリート・アスファルト 5~10%
紫外線の少ない冬場でも、雪の上の反射率はものすごく高く、「スキー焼け」や「ゲレンデ焼け」といった日焼けをします。地面の色が黒いと紫外線が吸収されるので反射しにくく、地面の色が白いと反射率は高くなります。
また、標高によって紫外線が強くなる事も覚えておきましょう。標高300メートルに対して+4%反射率が高くなります。雪山でのスキー、登山といった場合、地上にいるよりも日焼けしやすいので注意をしましょう。紫外線は水も透過しますから、ダイビングなどのレジャーの際にも気を抜いてはいけません。
紫外線は季節だけでなく、時間帯や天候、場所によっても大きく変化をします。自分がどんな時間帯にどんな場所に出かけるのかを考えて、紫外線対策を変えるのが理想です。「紫外線の量の変化」についてはこの辺にして、引き続き「実際に紫外線から肌を守る方法」をご紹介していきます。