インナードライ肌さんは、セラミド不足?
インナードライ肌になる原因は「セラミド」不足?
「インナードライ肌、必見!効果的な化粧水の付け方!」で、インナードライ肌がどんな肌か、インナードライ肌か見極めるには肌がどんな状態になっていてどんな環境で起こりやすいかをご紹介しました。インナードライ肌を改善するためには、どのように化粧水をつけたらいいかのコツも掴んでいただけましたでしょうか?
約80パーセントの女性の肌がインナードライ肌だと疑われていて、そうすると貴女の肌もインナードライ肌である可能性が大なのです。
丁寧に一生懸命たっぷりと化粧水などを使って保湿を心がけているのに、すぐにインナードライになってしまう肌のタイプがあります。
それは肌に「セラミド」が肌に不足していると考えられます。きっと皆さんが耳にしたことはあるはずの「セラミド」ですが、その重要な働きについて詳しくご紹介をしていきます。
「セラミド」は、どんな働きを持っているの?
セラミドは、肌表面の0.02mm程度の角質層の中にある「細胞間脂質」のひとつです。細胞間脂質は、NMF(ナチュラルモイスチュアライジングファクター・天然保湿因子)が抱え込む水分を挟み込んで、潤いが肌から逃げないように働きます。細胞間脂質は強力な水分保持力を持っていて、その主成分はセラミドです。
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細胞間脂質のうち半分はセラミドで構成されているというのですから驚きですよね。
保湿成分には細胞間脂質のように「水分を挟む込むタイプ」と、「水分を吸着するタイプ」、「水分を抱え込むタイプ」があります。
参考までに「水分を抱え込むタイプ」は、ヒアルロン酸・エラスチン・コラーゲン、「水分を吸着するタイプ」はNMFと記憶してください。
保湿力が強いのは、
挟み込むタイプ > 吸着するタイプ > 抱え込むタイプ
です。セラミドが肌を健康に保つために、とても重要な働きをしているとわかります。
「セラミド」が不足すると、肌はどんな状態になるの?
セラミドが肌から減少すると、細胞間脂質が水分を保持できなくなります。その結果肌表面も内部も乾燥して、外部からの紫外線・ホコリ・ハウスダスト・花粉・黄砂・PM2.5などの刺激を受けやすくなります。
いわゆる「デリケートスキン」、季節の変わり目などに起こりやすい「ゆらぎ肌」になりやすい状態です。
余談ですが肌を保護するために大切なものは2つあります。
① 不感知で分泌される皮脂と汗が交じり合ってできる、天然の保護膜の皮脂膜
② 細胞間脂質・セラミドで構成される水分バリア
この2つが健全に働けば、肌は外部から少々の刺激を受けてもビクともしません。
肌内部のセラミドを増やす方法をご紹介しましょう
まずは「新陳代謝」について、正しく理解をしておきましょう。「新陳代謝」とは、表皮が生まれ変わるシステムのことです。
【photo by nourish.toyobiyo.jp】
手に触れられる部分から「角質層」「顆粒層」「有刺層」「基底層」の4層から構成されていていて、基底層で新しい細胞が生まれます。
新陳代謝のリズムが正常であれば28日周期のサイクルで生まれ変わり、角質層で垢となって剥がれ落ちていきます。
「セラミド」や「NMF」は、新陳代謝の過程で生まれ出されます。この2つの生成には「正常な新陳代謝」が最重要で、「加齢」「寝不足」「ストレス」などで新陳代謝が乱れると生成量が激減します。ですから肌内部からセラミドを生成するためには、規則正しい生活習慣やバランスの良い食事が大切になります。
もうひとつ大切なことは、肌の外からセラミドを補うことです。セラミド主体の保湿化粧品を使って、角質層に直接セラミドを増やすことが大切です。角質層にセラミドを補えたら、肌の水分の蒸発を防ぐ効果も期待できます。
肌内部が潤いで満たされれば、多量の皮脂で肌表面を守る必要がなくなるので、皮脂の分泌量が減少して大人ニキビの改善にもつながります。
肌の複雑なメカニズム、生活環境や外部からの刺激で、肌の乾燥は悪化も改善もします。これから気温が低下して空気が乾燥する寒い季節に、肌内部からセラミドの生成力を高め、肌外部からセラミドを補うように心がけて、インナードライ肌に備えてみてはいかがでしょうか。