悪口を言ってはいけない本当の理由 悪口のあとの自己嫌悪はなぜ?

ライフスタイル ライター:

「他人の悪口を言っちゃいけません」

これって、幼い頃から教えられてきたこと。

悪口を言ったら、相手が傷つくでしょ!とか。悪口を言うと、逆に自分が嫌われたりするのよ!とか。

「悪口じゃなく、注意してあげるといいわね」

と、私自身、母親にそう伝授された記憶もあります。

 

他人とのコミュニケーションの中でついついやってしまう「他人の悪口」。

悪口を言ってすっきりする人ってあまりいないような気がします。

それどころか、悪口を言ったことで逆に自己嫌悪に陥ったり、言った本人が傷ついてしまう場合も。

「他人の悪口」

実は、ここにものすごい危険が秘められているということ、ご存知でしたか?

 

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世の中バラ色と思えばバラ色になる

なんだこれは?とお思いになるかもしれませんが。

心理学の世界では、「私たちの目の前の出来事、状況は、実は私たち自身の心が作っているものなんだよ」という考え方があるのです。

例えば、「バラ色の人生っていうのも嘘じゃないわ」と、人生を肯定的に捉えている人がいたとしましょう。

そうした「世の中捨てたもんじゃないよね」という考え方を持っている人にとって、人生というものは、どんなことがあっても喜び・成功に変えることができる。つまり、「七転び八起き」的発想ができる人なのかもしれません。

有名なところでは、明石家さんまさん。

さんまさんはよく、こうおっしゃいます。

『人生、生きてるだけで儲けもん』

生きていれば嫌なこともあるけれど、実は生きているからこそ幸せなことを感じとれるんだよね、という超前向き発言。

そう感じながら生きていれば、いずれバラ色な人生がやってきそうな気がするから不思議です。

 

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世の中腐ってると思えば腐るのです

ということは、逆も有りうるということですね。

人生をこんな風に捉える人もいます。

「世の中、戦場みたいなものよ」

学生時代は、将来いい仕事につくことができるようにと周囲と競い合ってきて、いざ就職したら、今度は同僚よりもいい成績をあげようと躍起になる。

それ自体は、今のご時世当たりまえ、かもしれません。

ただ、根底に、「世の中は戦場よ」という考え方があるとしたら、「他人を信じちゃいけないわ。いつ足をひっぱられるかわからないもの」なんて考え方になっていくのも仕方がない気がしませんか?

他人を信じちゃいけない、とそう思ってしまえば、猜疑心が生まれますね。すると、どうしても他人を疑ってかかりますから衝突も増えるでしょう。

それが「世の中は戦場」と感じてしまうような、殺伐とした結果を作り上げているのではないでしょうか。

 

つまり、世の中がどう見えるかは、その人が、どう捉えるか、どう見ているかによって決まるのです。

同じように、「私自身」をどう見せるか、どう感じるか。

そこも、「私自身」の考え方に左右されているのかもしれませんね。

 

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悪口は自分に返ってきてしまう

幼い頃、他人の悪口を言うと、自分も嫌われるよと教えてもらった日のことを思い出してください。

それはきっと、道徳的によくないよ、という意味を含めていたのでしょうね。

ただ、実はもっと科学的に考えてみた場合、驚くべき事実が隠されていたのです。

 

それは、『悪口は必ず自分に返ってくる』という事実です。

 

他人をけなしたり、他人の悪口ばかり言う人、いますよね?

以前、毒吐きというコラムを書きましたが、毒吐きばかりする人も同じパターンです。

そうした癖をお持ちの人は、必ずその「悪口」や「毒」が自分に跳ね返り、「自己嫌悪」に陥りやすいと言われています。

 

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脳は主語を理解できません

では、どうしてそんなことが起こるのか。

 

科学的に言われていることは、「脳は主語を理解できない」ということ。

脳は、「新しい脳」=「大脳新皮質(理性、知性の脳)」と、それ以外の「古い脳」=「大脳辺縁系(食欲や性欲などの本能、感情を司る脳)」にわかれます。

今回お話しているのは、「古い脳」のことなのですが、感情を主に扱っている古い脳には、「主語」を認識するスキルがないと言われているのです。

だからこそ、厄介なことが起こります。

 

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他人の悪口のつもりが、脳は自分のことだと勘違いする

そうなのです。

古い脳は、主語が理解できません。

ですから、「●●さんって、本当にのろまよね」「●●さんって使えない人」などという言葉が、すべて、「誰のことか」理解できず、ストレートに「自分のこと」として処理されてしまうのです。

 

この悪影響は、悪口だけに限ったことではありません。

例えば、スポーツの試合で、こんなことを祈ってしまう時ありませんか?

「相手のゴールが外れますように」

「転んでしまえばいいのに」

自分が、または自分のチームが勝つために。

ついつい考えてしまいがちですが、これも、「主語」が理解できない脳からすれば、自分で自分に呪いをかけているようなものです。

「そうか、今、そうなることを願っているんだな」と脳が勘違いしてしまえば、体が硬くなって、いい動きができなくなってしまうかもしれませんね。

 

「他人に言っているつもりの悪口」は、私たちの耳に入ると、自身の脳に伝わり、まるで「自分のことを言っている」ような受け止め方をしてしまうのです。

そうして、悪口を言えば言うほど、他人をけなせばけなすほど、嫌な結果を引き起こし、自分自身が嫌な気分になってしまうわけですね。

 

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相手を褒めれば、自分が褒められたことと同じ

この方式を逆手に使うこともできます。

悪口やけなすことをやめて、相手を褒めるのです。

そうすれば、褒め言葉が自身の耳に入り、脳に伝わり、「他人を褒めた」としても「自分を褒めた」ことにつながっていきます。

 

誰しも褒めてもらうと気持ちがよいものです。

その後の行動がいい方向に動きやすいのは、想像がつきますね。

これは自尊心を高めることにもつながります。

自分に自信がないというあなたにもオススメの方法です。

 

 

他人とのコミュニケーションもはかれ、その上、自分の気持ちが少し前向きになれる不思議な、けれども簡単な方法。

「悪口は自分に返ってくる」

それを肝に銘じて、

「悪口をやめて、褒めてみる」

この方法、ぜひ、トライしてみてくださいね。

 

【photo by blog.iknow.jp】

この記事を書いた人

三橋 久美

三橋 久美

バツイチ、再婚組。子育てしながらカウンセリングに励む日々。専門は、人間関係(家族、恋人、同僚、友人)改善。趣味は恋愛小説を書く事。

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