友達、恋人、同僚、子供。他人を褒めることができないあなたへ

ライフスタイル ライター:

幼い頃、自分よりも足が速いお友達のことや、お勉強のできるお友達。そんなお友達を心から褒め、尊敬していた自分を覚えていませんか?

 

それが大人になると、ちょっとばかり違うのです。

 

同じように働いているのに同僚の女子のほうが上司のウケがいい。

「どうしてあの子ばっかり?」と、嫉妬したり。

「何かあるんじゃない?」と、勘ぐったり。

 

母になると、子供が努力している姿を目にしても、なかなか褒め言葉が出てこない。

 

「私には、愛情とか母性ってものがないのかも」と、悲しくなったり。「これぐらい他の子もやってるし」と、他のお子さんと比較し、褒め言葉を飲み込んでしまう。

 

褒める意味や重要性は理解していますから、褒めようと努力はするのです。

 

けれども、無理に褒め言葉を出してみても、心から思ってないくせに!と、自分でダメ出しをしてしまう日々。そんな自分に迷ったり悩んだりしている方も少なくはないようです。

 

どうしたら、自分自身が納得して他人を褒めることができるようになるのでしょうか。

 

できないことは、悪いこと?

不思議ですが、私たちは「できること」よりも、「できないこと」に目が向きがちです。例えばこうしたコラムの題材もそうですね。

 

「ダイエットが続かない人におすすめの簡単ダイエット」

「恋人の心をつかむために必要な女子力アップ」

 

人は、自分に足りない、できない部分を補おうとしてしまう生きものです。

もちろんそれ自体は悪くありません。

 

自分に足りないこと、できないことをできるようになる。それは自分のスキルアップにもつながります。

 

ただ、「できないこと」が、「自分の問題だ」と思い込んでしまうと、話は別です。

 

 

できないことは、やりたいこと

そうなんです。

 

「私にはここが不足している」

「私はこれができない」

 

そう意識しているということは、言い換えれば、「私はこれができるようになりたい」「私はこれがやりたい」と思っているということです。

今回の場合は、

 

・私は恋人のいいところをもっと素直に口にしたい 

・私は同僚の優れた部分を認めていきたい 

・私は息子のいい部分、成長を認めて褒めてあげたい

 

きっと今のあなたは、そんな風に思っているはずなのです。

 

そこにはどんな願望があるの?

「他人を褒めることができない」という事実があったとしても、それはそれです。

「褒めるのが苦手」であったとしても、それ自体、本来はあまり問題にはなりません。

 

例えば、私の息子はスイミングを習っています。

小学校4年生ですが、100メートルメドレーを2分で泳ぎ切るための練習をしています。しかし、なかなか達成できません。あと10秒タイムを縮める必要があるのです。

 

とはいえ、100メートルメドレーで2分を切らなくても、別段問題にはなりません。毎日学校に行き、帰ってきたら公園で友達と遊び、夕方になったら帰ってきて宿題をしてゲームをする。そんな日々が続いています。母親である私としては、早く合格してほしいのです。毎月スイミングのレッスン費用はかかりますからね。

 

ですが、息子はそんなことにはお構いなし。困ってもいませんし、悩んでもいません。

しかし、もし息子がジュニアオリンピック代表で金メダルを狙っているほどの選手であれば話はまた違いますね。あと10秒の壁は、息子にとって、とてつもなく大きな大きな壁であり、大きな問題になるはずです。

 

「●●できるようになりたいな」

 

その思いが達成できていない今、それ自体が問題か問題でないかは、その思いにどれくらいの重みがあるか。そこに影響されるような気がしませんか?

 

「他人を褒めることができない」

 

この思いが大きくのしかかってくるということは、「他人を褒める」ことに重きを置いている証拠かもしれませんね。

さて、あなたは、「他人を褒める」ことで、どんな状態(自分)になりたいのでしょう。

そこを考えてみるといいのかもしれません。

 

「恋人のいいところを素直に口にできるようになれば、ケンカしないでもっと仲良くなれるんじゃないかな」

「同僚の優れた部分を認めて、いいアイデアを共有できるようになりたいな」

「息子のいい部分、成長を認めて、もっともっと笑顔を引き出してあげたい」

 

そんな願望が隠れていませんか?

 

「できない」ことが大きな問題になるとき、そこには「●●な私になりたい」という願望が隠れているはずなのです。

 

 

褒めるコツ

自分自身が他人を褒めることで、どんなメリットを得ようとしているのか。メリットというと言葉にいいイメージがわかない場合は、他人を褒めることで叶えることができるあなたの願望、と置き換えてみてください。

 

自然界のすべてのものには、表と裏があります。一方向から見ていても、目に入らない部分があるわけですね。それは人間も同じです。人間にも目に見える部分と、見えない部分があります。

 

しかし、近い存在であればあるほど、顔をあわせる回数が多ければ多いほど、「相手のことはわかっている」ような気がしてしまいます。実は、他人を褒めることができない人は、この落とし穴にはまってしまうケースが多いのです。

 

「私って、こういうところがダメなんだよね」

 

そんな風に自分自身を厳しくチェックしていたり、自分の至らない部分ばかりに目がいく性格の人の場合、相手の行動、言葉に対してもついついチェックをしてしまいます。相手に「いいな」と思う部分があったとしても、「でもね、あの人はこういう部分もあるのよ」と、頭の中で反論をしてしまいがちなのです。

 

自分が持っている情報がすべてと思い込んで、相手を決めつけてしまいます。

 

 

・私は私、相手は相手

・私の中の「いいところ」を認める

 

この二つが「他人をスムーズに褒めるコツ」につながります。

 

「私にはない部分をあなたは持っている」から褒めるのではなく(それも素敵なことですが)、「あなたのここがいいね」と、そっくりそのまま言葉にしてみましょう。

 

また、自分自身のことも他人と比較したり、こんなこと普通だわ、と決めつけることなくそっくりそのまま認めて褒めてみましょう。

 

他人のいいところを素直に褒める。

 

そのためには、素直な気持ちで自分を認め、素直な目で相手をみつめることが大切です。これは対人コミュニケーションをスムーズにすすめるコツでもあるのです。

 

 

この記事を書いた人

三橋 久美

三橋 久美

バツイチ、再婚組。子育てしながらカウンセリングに励む日々。専門は、人間関係(家族、恋人、同僚、友人)改善。趣味は恋愛小説を書く事。

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